悪女について 有吉佐和子 [小説]
どんな悪女が出てくるんだろう、と思いながら読み始めた。が、話の中には直接は一度も悪女は出てこない。周囲の人物によって彼女が語られる形をとっている。彼女は「いかにも悪女」というのではない。一生懸命で、かわいらしくて、応援したくなるような女性。自分のしていることが悪いことだと思わないうちに悪いことになっている、というような、多分普通の人と少し感覚が、特に男とお金に関しての感覚が、少し違うのかな、と思いながら、でも本当のところはどうなの、と疑問に思いながら読み進んでいく。そして最後に、次男の言葉で、窓から落ちた理由が分かり、やっぱり純粋な人なんだろうなと思う、そんな話。でもほんとにそんな人がそばにいたら、もしかしたらねたむかも。
はじめまして、私にとってこの本は、忘れられない名作の一つです。この記事を読んでまた、読み返したくなりました。
「悪女について」の記事ではないのですが、記事の一部で紹介させてもらっているので、トラバさせてもらいました。ご了承ください。
by うめの (2005-07-23 20:23)
うめのさん、nice! とコメントありがとうございます。
有吉佐和子さんの他の小説を読んで、この人の小説をもっと読みたいと思っていたときに本屋で目に入ったのがこの小説でした。読んでからはいろんな人に読むのを薦めてます。
by 階 さと (2005-07-23 21:41)