氷点 三浦綾子 [小説]
読み始めたら最後までやめられないだろうな、という予想を裏切ることなく、夕方に読み始めて晩御飯もテキトーにつまむだけになって、最後まで読んでしまった。後半はそれぞれの孤独、人に愛されたいという気持ちがひしひしと伝わってきた。母親であっても女としての身勝手さはどんな女性にも潜んでいるものなのかもしれない。少しずつの誤解の重なりと時間の積み重ねが、大きな過ちを引き起こす。陽子の素直で明るい性格が、小さい頃に継母の愛情をたっぷりもらったことが大きく影響していると考えると、複雑。どうして人は、その人そのもので評価しようとせず、その人の殻をわざわざ探し出してそれで評価しようとしてしまうのだろう。続編はまだ読んでいない。そのうち読む予定。
これは感動ものでした。
「続」もなかなかです。三浦綾子さんの本はいいですね。
by (2005-08-13 00:53)
そうですね。三浦綾子さんの作品は、いかにもキリスト教という風でなく、そういうことをあまり読者に感じさせずに、人間というもの、宗教、倫理、哲学的なことを考えさせられるところが好きです。
by 階 さと (2005-08-13 12:21)