学問のすゝめ 福沢諭吉 [教育]
「学問のすゝめ」は解説も含めいろんな本が出ている。文語文を読むのはちょっと理解しきれないところがあるかも、と思って、分かりやすそうなのを買って読んだ。実際分かりやすくてよかった。福沢諭吉ってやっぱりすごい人だったんだ、と今更ながらに感心する。あれだけ一方的に海外から色んなものを取り入れていて流されていた時代に、ちゃんと日本の誇るべきもの、西洋文化のおかしいところをちゃんと見ている。私学の精神というものはよく知らなかったが、なるほど、と思う。官の役割、私の役割、あるべき姿というものを示している。今の公務員も皆読むべきではないかしら。ただ、本文を読み終えたときの感想と、あとがきで慶応の実態?を読んだ後の感想はちょっと違う。福沢諭吉は結構いいかげんとか大雑把とか…。確かに、批判するときなど「ここまで言っちゃっていいのかなあ」と読んでるほうが余計な心配をしてしまったりするほど豪快なところもあって、まあそういうところが読んでいて面白かったりすっきりしたりするところでもあるけれど。今まで少し近寄りがたい存在だった人物像が、少し親しみの持てるものとなった気がする。