クロイツェルソナタ、悪魔 トルストイ [小説]
トルストイの短編。トルストイの長編小説(戦争と平和)で挫折した後、読んだ。「クロイツェルソナタ」は、男の独白という形で語られる。クロイツェルソナタを聴いて妻の不倫を確信する…。トルストイは音楽にも造詣が深かったんだろうなと思った。トルストイの心情描写が私は好き。これをよんでからクロイツェルソナタってどんな曲だろうと思ってCDを買って聴いてみた。で、もう一回その男がクロイツェルソナタについて語ってるところを読んでみて、うーん、なるほど、と思った。室内楽というのは官能的な部分がある。音楽は想像力を刺激するかもしれない…。クロイツェルソナタは、ヴァイオリンソナタで、「クロイツェル」というヴァイオリンの名手のためにベートーベンが作った曲。今は私のお気に入りの一曲になっている。買ったCDでカップリングされていた「春」(これもヴァイオリンソナタ)もよかった。「悪魔」も不倫の話だけど、今、こんなに誠実で正直な男がいるだろうか、と考えてしまう話。
コメント 0