泣きはらした話その2「塩狩峠」 三浦綾子 [小説]
この本は、私が家にいないときに旅行に来た親が、部屋にぽんと置いていったもの。ん?私が買った本じゃないなあ。あ、お母さんが読んで読み終わって置いていったんだな。ということで、読んだ本。
最初は普通の小説っぽい感じがした。子供の頃からの性格形成に関わる出来事が丁寧に描かれている。キリスト教を信じることに決めてからカリスマ的な存在になるまでがあまり詳しく書かれていない気がするけど、あっという間にカリスマ的な存在になってしまったんだろうなという気もする。本の紹介部分を最初に読んではいたから、最後はこうなるんだろうと分かっていたにも関わらず、最後は頭をがんと殴られたように圧倒されて、読み終わってから1時間くらいは何もできなかった。そしてそれが実在の人物をモデルにした小説ということにも圧倒された。
キリスト教信者だから、という行為ではなくて、この人の性格、誠実さ、考え方、人となりが表れた行為であるような気がした。
4月の列車事故のときの職員の対応を見ると、職員皆にこれ、読んだら、と勧めたくなる。
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